牛次郎、ビッグ錠の強力タッグで'73年から'76年まで週刊少年ジャンプに連載された、「包丁人味平」。 多くの魅力的なライバルが次々とあらわれては中卒駆け出しコック・味平と料理勝負を繰り広げる元祖料理マンガなのだが その中でもかなり強力なライバルであった、包丁貴族・団英彦。
fig.1
しぶい!しぶすぎる!
20代の若さで超一流ホテルの調理部長をつとめ、 世界中から彼の料理目当ての宿泊客が絶えないという。
しかし、初登場ではこんなに渋かった団英彦、いつのまにか こんな顔に変わってしまっているのである。

fig.2

!!!
鼻が…!鼻がでかい!!
いったい何があったのか?
彼は鼻を膨らませて笑う生物なのか?

今回は何ゆえ、団英彦の鼻がでかくなったかを検証してみたい。

団の登場は「包丁貴族の巻」。 団は味平対悪の料理人・仲代圭介の包丁試しの審査員であったが、 アイスクリームの壷揚げ、氷の白鳥作り、水にうかんだキュウリを包丁で切る水面浮島ぎりのような勝負は 曲芸大会だ、と言い切り(正論だなあ)塩だけで吸い物を作る「潮勝負」を提案する。
誰にでも愛される大衆料理を目指して町の小さな洋食屋で修行していた味平、 やっとエビピラフが作れるようになった程度の実力なので当然吸い物の味付けなどしたことがない。 案の定、微妙な塩加減を間違えてしまい、師匠である北村チーフにもこれは負けだ、と思われてしまう。

fig.3
このとき吸い物に落ちた味平の一滴の汗。
なんと、この汗の塩分のせいで味平は勝負に勝ってしまうのだ。しかも団の一票によってだ。

しかし、勝利の喜びにひたる味平に 包丁貴族・団英彦は味平の汗汁の塩加減と情熱は評価はするが 品格にかける、こんなものはエサです!と罵倒する。
fig.5
あれ?包丁貴族の鼻がすこし膨らんできたみたい。

この後、味平の無礼千万な態度に激怒した団は改めて味平に点心礼勝負を挑むことになるのだが… fig.6
さらに鼻が膨らんできてる。

ちなみにここまでの画像の団英彦は同日のものだ。 連載の時間は結構たってるけどそれはこの際無視だ。

これまでのいきさつから大胆に推理すると、味平の汗汁を飲んだことによって、団の鼻が膨れたのでは…、という仮説が成り立つ。 そんなバカな、と思われる読者諸氏も多いだろうが、これ以降、団の鼻はみるみる膨れていくのだ。

次の勝負までの間に気になる事件もある。 味平は、敵の内情を知るためにホテルのボーイとなって団のホテルに潜入し、 人造肉のレシピを盗み出すことに成功する。 しかし、団もアホではないのでニセのレシピを味平の目に付くところにわざと置いておいたのだ。 案の定そのレシピで作った人造肉を食べさせられた仲間のルンペン・熊五郎は病院送りになってしまう。
食中毒を起こすレシピをつかまされた味平は、大事なスープの塩味を微妙に変えてしまうことで報復する。

fig.7
気になるのはここ。ここで味平は塩を入れたといっているが、多分それは違う。 潮勝負のときのことに触れているところから大きな声ではいえないが味平は汗を一滴いれたのだと思う。 さらに味平の毒は団の鼻に回ることになり、後数日に迫る点心礼勝負のため秘密の特訓を続ける団の鼻は fig.8
こんなことに…。

そしてやってきた点心礼勝負の日。








団の鼻は…









こうなっていた!


fig.9

おい、味平よ、驚いてる場合じゃないだろ!おまえのせいだよ。この鼻!!

warning
オオマカなストーリーとはかけはなれてないつもりですが、ちょっと調子こいて作っちゃった部分もあります。 ご了承くださいまし。